【鍼灸院の経営】開業1年目の失敗を防ぐ!毎月チェックすべき5つの経営数字と改善アクション

こんにちは!鍼灸院の経営塾‐AMG‐代表の宮崎圭太です。開業1年目、毎月の売上は何となく把握しているけど、「この経営状況で本当に大丈夫なのか?」って不安になっていませんか?🤔
売上が入っているから安心していたら、ある月突然資金が足りなくなったり。
確定申告の時期になって初めて経営状況を把握して焦ったり。
実は多くの鍼灸院が、「数字の見方が分からない」「何をチェックすればいいか分からない」という理由で、経営判断を誤ってしまうんです。
このブログでは、開業1年目の鍼灸院経営者が毎月チェックすべき5つの経営数字と、その数字から問題を発見して改善する具体的なアクションをお伝えします。
この方法を実践すれば、漠然とした不安が消え、自信を持って経営判断ができるようになります。
家族にも胸を張って経営状況を報告できるようになりますよ!
目次
- 開業1年目の鍼灸院が数字管理で失敗する3つの原因
- AMGメンバーの事例を元にした経営数字管理の重要性
- 毎月チェックすべき5つの経営数字とその見方
- 経営数字から問題を発見する分析フレームワーク
- 数字に基づく改善アクションの実践ガイド
- まとめ:明日から始める経営数字管理システム
開業1年目の鍼灸院が数字管理で失敗する3つの原因
売上だけを見て安心してしまう
開業1年目の鍼灸院経営者が最も陥りやすいのが、売上だけを見て経営判断してしまうことです。
「今月は50万円売上があった!順調だ」と安心していたら、翌月の家賃や材料費の支払いで現金が足りなくなる。
こんな経験、ありませんか?
実は売上と手元に残るお金は全く別物なんです。
売上が50万円あっても、経費が45万円かかっていたら利益は5万円。
さらに、回数券を販売した場合は先に現金が入りますが、サービスは後から提供するため、実際の利益は将来に分散されます。
売上という1つの数字だけでは、経営の健全性は判断できないんです。
開業1年目の資金繰り管理も参考にしてください。
数字を記録しても分析していない
「ちゃんと帳簿つけてますよ」という経営者は多いです。
でも、その数字を見て何か気づきましたか?
記録することと、分析することは全く違います。
帳簿に数字を書き込むだけでは、経営改善には繋がりません。
前月と比較してどうだったのか、目標に対してどれくらい達成できているのか。
こういった分析をして初めて、数字は意味を持つんです。
「先月の新規患者は10人だった。今月は8人。なぜ減ったんだろう?」
この「なぜ?」を考えることが、経営改善の第一歩です。
問題発見が遅れて対策が後手に回る
多くの鍼灸院経営者が、年に一度の確定申告の時にしか数字を見ていません。
そして気づくんです。「あれ、思ったより利益が出てない…」と。
でも、その時にはもう1年が終わっている。
問題が起きてから3ヶ月、半年経ってしまっていては、対策が間に合わないことも多いんです。
毎月数字をチェックしていれば、「先月からリピート率が下がってきているな」と早期に気づけます。
早期に気づけば、早期に対策できる。
これが経営を安定させる鉄則です。
AMGメンバーの事例を元にした経営数字管理の重要性
数字管理で経営危機を回避した事例
AMGのあるメンバーは、開業半年で月次数字管理を始めました。
それまでは「なんとなく」で経営していたんです。
数字を記録し始めて気づいたことがありました。
新規患者数は毎月12〜15人で安定している。
でも、なぜか現金残高が徐々に減っている。
詳しく分析すると、リピート率が30%しかないことが判明したんです。
新規は来ているけど、2回目以降に繋がっていない。
これでは経営が安定しません。
そこで初回施術後のフォローアップを強化し、カウンセリング内容を見直しました。
3ヶ月後、リピート率は65%まで上昇。
同じ新規患者数でも、売上は1.5倍になりました。
数字を見る習慣があったからこそ、問題を早期発見できたんです。
感覚経営から数字経営への転換効果
別のAMGメンバーは、開業当初「感覚」で経営していました。
「今月は忙しかった気がする」「最近患者さん減ったかも」
でも、実際に数字を記録してみると、イメージと全然違ったんです。
忙しいと感じた月は、実は患者数は少なかったけど施術時間が長かっただけ。
患者さんが減ったと感じた月は、実際には前月と同じ人数が来ていた。
数字で見える化することで、正確な経営判断ができるようになりました。
そして何より、家族に経営状況を説明できるようになったことが大きかったそうです。
「今月はこれだけ売上があって、これだけ利益が出た。目標まであと○万円」
具体的に説明できると、家族も安心してくれる。
応援してくれるようになる。
これが数字経営の力なんです。
毎月チェックすべき5つの経営数字とその見方
経営数字1:月次売上高
最も基本的な数字が月次売上高です。
でも、ただ記録するだけじゃダメ。
重要なのは、目標との比較と成長トレンドの確認です。
月次売上高の正しい見方
- 目標売上に対する達成率(目標50万円なら、45万円=90%達成)
- 前月比(先月より増えた?減った?)
- 前年同月比(去年の同じ月と比べてどう?)
- 3ヶ月平均での傾向(単月ではなく、トレンドを見る)
開業1年目の現実的な目標は、月商30〜50万円です。
地域や専門性によって変わりますが、まずはこの水準を目指しましょう。
鍼灸院の売上構造は、初回料金・継続料金・回数券・物販などで構成されます。
どこからの売上が多いのかも把握しておくと、改善ポイントが見えてきます。
料金体系設計の完全ガイドで売上構造の最適化を学べます。
経営数字2:新規患者数
新規患者数は、集客の健全性を示す重要な指標です。
開業1年目の目標は、月10〜15人の新規患者獲得です。
新規患者数の記録方法
- 月ごとの新規患者数を記録
- 集客チャネル別に分類(MEO、Instagram、チラシ、紹介など)
- 新規獲得にかかったコストも記録
集客チャネル別に記録することで、どの方法が効果的か分かります。
例えば、Instagramから月5人、MEOから月8人、紹介から月2人なら、MEO対策を強化すべきですよね。
新規患者数が減少傾向にある場合は、すぐに集客施策を見直す必要があります。
逆に増加傾向なら、その集客方法を継続・強化しましょう。
MEO対策完全マニュアルで新規集客を強化しましょう。
経営数字3:リピート率
リピート率は、経営安定性を示す最も重要な指標です。
リピート率の計算方法
リピート率(2回目来院率)= 2回目以降来院した患者数 ÷ 初回来院患者数 × 100
例:今月の初回患者が10人で、そのうち8人が2回目も来院 → リピート率80%
開業1年目の目標は、最低50%、理想は70%以上です。
リピート率が高いほど、経営は安定します。
なぜなら、新規集客よりもリピートしてもらう方が、コストが低いから。
リピート率が30%しかない院と、70%ある院では、同じ新規患者数でも売上が2倍以上違います。
リピート率が低下している場合は、初回カウンセリングや施術説明、フォローアップに問題があるかもしれません。
リピート率を2倍にするフォローアップシステムも参考にしてください。
経営数字4:患者単価
患者単価(客単価)は、収益性を左右する重要な数字です。
患者単価の計算方法
患者単価 = 月次売上高 ÷ 月間来院患者数(延べ人数)
例:月商40万円、月間来院患者数50人 → 患者単価8,000円
開業1年目の目標は、患者単価6,000〜8,000円です。
患者単価を上げる方法はいくつかあります。
- 施術料金の見直し
- コース料金の設定
- 物販の追加
- 回数券の販売
ただし、単価を上げすぎると来院数が減るリスクもあります。
バランスが大切なんです。
患者単価と来院頻度のバランスを見ながら、最適な価格設定を探りましょう。
施術単価アップ術で収益性を改善できます。
経営数字5:現金残高
現金残高は、経営の生命線です。
どれだけ売上があっても、現金がなくなったら経営は終わります。
安全な現金残高の目安
固定費(家賃・光熱費・通信費など)の3ヶ月分以上
例:固定費が月15万円なら、最低でも45万円の現金を常に確保
現金残高が減少している場合は、すぐに原因を特定する必要があります。
- 支出が多すぎる?
- 入金サイクルが遅い?
- 利益率が低い?
資金繰り表を作成して、今後3ヶ月の入金と支出の予定を可視化しましょう。
現金がショートする前に、対策を打てます。
月次キャッシュフロー管理の実践術で資金管理を学びましょう。
経営数字から問題を発見する分析フレームワーク
5つの数字の健全性基準と信号判定
数字を記録したら、次は健全性を判定します。
信号機のように、赤・黄・青で判断すると分かりやすいです。
月次売上高
- 🔴赤信号:目標の70%未満
- 🟡黄信号:目標の70〜90%
- 🟢青信号:目標の90%以上
新規患者数(開業1年目)
- 🔴赤信号:月5人以下
- 🟡黄信号:月6〜9人
- 🟢青信号:月10人以上
リピート率
- 🔴赤信号:40%以下
- 🟡黄信号:41〜59%
- 🟢青信号:60%以上
患者単価
- 🔴赤信号:5,000円以下
- 🟡黄信号:5,001〜6,999円
- 🟢青信号:7,000円以上
現金残高
- 🔴赤信号:固定費2ヶ月分以下
- 🟡黄信号:固定費2〜3ヶ月分
- 🟢青信号:固定費3ヶ月分以上
赤信号が1つでもあれば、最優先で改善に取り組みましょう。
黄信号は注意信号。
放置すると赤信号になる可能性があります。
数字の組み合わせから見える経営課題
1つの数字だけでなく、組み合わせで見ると真の問題が見えてきます。
パターン1:新規は増えているが売上が伸びない
原因:リピート率が低い
新規患者は毎月15人来ているのに、売上が30万円で停滞している。
これはリピート率に問題があります。
新規は来るけど、2回目以降に繋がっていない証拠です。
改善策:初回カウンセリングとフォローアップの見直し
パターン2:売上は好調だが現金が減る
原因:支出管理に問題
月商60万円で順調に見えるのに、なぜか現金が減っている。
これは経費がかかりすぎているか、無駄な支出がある証拠です。
改善策:固定費と変動費の見直し、不要な支出の削減
パターン3:患者数は安定だが売上が下がる
原因:患者単価が下がっている
来院患者数は毎月50人で安定しているのに、売上が40万円から35万円に減少。
これは患者単価が下がっている証拠です。
改善策:メニュー構成の見直し、回数券販売の強化
このように、複数の数字を組み合わせて見ることで、真の原因が分かるんです。
月次レビューの具体的な進め方
毎月の数字チェックは、決まった手順で行いましょう。
月次レビューのタイミング
月末締め、翌月5日までに集計・分析
レビュー時のチェックリスト
- 5つの数字を記録(売上、新規、リピート率、単価、現金残高)
- 各数字の信号判定(赤・黄・青)
- 前月との比較(増減を確認)
- 目標との乖離を確認
- 先月立てた改善策の効果測定
- 今月の改善アクションを決定
このサイクルを毎月回すことで、PDCAが機能します。
計画(Plan)→ 実行(Do)→ 確認(Check)→ 改善(Act)
継続することで、経営の質が確実に上がっていきます。
数字に基づく改善アクションの実践ガイド
売上が目標未達の場合の改善アクション
売上未達の原因は、大きく3つに分解できます。
原因1:新規患者数が不足している
対策:集客施策の強化
- MEO対策の見直し
- Instagram投稿の頻度アップ
- 地域イベントへの参加
- 紹介キャンペーンの実施
開業3ヶ月で月商50万達成する施術メニュー設計も参考になります。
原因2:リピート率が低い
対策:顧客体験の改善
- 初回カウンセリング時間の延長
- 施術後のフォローLINE送信
- 次回予約の促進
- 症状改善計画の明確化
原因3:患者単価が低い
対策:メニュー構成の見直し
- コース料金の設定
- 回数券の提案
- 追加メニューの開発
- 物販の導入
まずは、どの原因で売上未達なのかを特定しましょう。
そして、その原因に集中して改善策を実行します。
新規患者数が減少した場合の改善アクション
新規患者数が減少している場合、すぐに対策が必要です。
ステップ1:集客チャネル別の効果検証
どのチャネルからの新規が減っているのか特定します。
- MEOからの問い合わせが減った → Googleマイビジネスの更新
- Instagramからの予約が減った → 投稿内容の見直し
- 紹介が減った → 紹介依頼の強化
ステップ2:季節要因の確認
真の減少なのか、季節的な要因なのかを見極めます。
鍼灸院は季節によって需要が変動します。
去年の同月と比較して、本当に減少しているのか確認しましょう。
ステップ3:新規獲得施策の追加
効果的な集客チャネルを増やします。
- 地域チラシの配布
- MEO対策の強化
- SNS広告の出稿
Instagram活用で月15人集客で新規獲得を強化できます。
リピート率が低い場合の改善アクション
リピート率が50%を下回っている場合は、緊急対応が必要です。
改善ポイント1:初回カウンセリングの見直し
患者さんの悩みをしっかり聞けていますか?
症状の背景にある本当の願望を引き出せていますか?
カウンセリング時間を5分延長するだけで、リピート率が上がることもあります。
改善ポイント2:施術説明の強化
今何をしているのか、なぜこの施術が必要なのか。
患者さんに分かりやすく説明できていますか?
専門用語ばかり使っていませんか?
改善ポイント3:フォローアップの実施
初回施術後24時間以内にLINEでフォローメッセージを送りましょう。
「今日はお疲れ様でした。症状はいかがですか?」
この一言で、患者さんとの関係性が深まります。
改善ポイント4:次回予約の促進
施術後、その場で次回予約を取ってもらう習慣をつけましょう。
「次回は1週間後がおすすめです。○日か○日、どちらがご都合よろしいですか?」
選択肢を提示することで、予約率が上がります。
2回目来院率90%達成する魔法フレーズを活用しましょう。
現金残高が減少している場合の改善アクション
現金残高が固定費2ヶ月分を下回ったら、赤信号です。
すぐに対応しましょう。
ステップ1:支出の総点検
固定費と変動費を全てリストアップします。
- 家賃:削減不可(契約上)
- 光熱費:節約可能
- 通信費:プラン見直しで削減可能
- 広告費:費用対効果の低いものは停止
- 消耗品費:まとめ買いで削減
不要な支出を徹底的に削りましょう。
ステップ2:入金サイクルの改善
現金が入るタイミングを早めます。
- 回数券の販売(先払いで現金確保)
- 月額サブスクの導入
- 都度払いから回数券への誘導
回数券販売術で売上安定化が有効です。
ステップ3:短期的な売上増加施策
既存患者さんへのアプローチで、すぐに売上を作ります。
- メンテナンスコースの提案
- 紹介キャンペーンの実施
- 休眠患者への再来院促進
ステップ4:資金調達の検討
それでも資金が足りない場合は、外部からの調達も検討します。
- 日本政策金融公庫の融資
- 信用金庫の事業融資
- 家族からの借入
ただし、借入は最終手段です。
まずは支出削減と売上増加で対応しましょう。
まとめ:明日から始める経営数字管理システム
開業1年目の鍼灸院経営で最も大切なのは、数字で経営状況を正確に把握することです。
感覚ではなく、数字で判断する。
これができるようになると、経営の質が劇的に変わります。
今日からできるアクション
- 5つの経営数字を記録するExcelシートを作る
- 今月の数字を記録する(売上、新規、リピート率、単価、現金残高)
- 各数字の健全性を判定する(赤・黄・青)
- 問題がある数字を1つ選び、改善アクションを決める
- 来月5日までに今月の数字を振り返る
最初は難しく感じるかもしれません。
でも、毎月続けることで必ず習慣になります。
そして気づくんです。
「あれ、前は漠然と不安だったけど、今は数字で説明できる」
「問題が起きる前に、予兆を掴めるようになった」
「家族に自信を持って報告できるようになった」
数字管理は、あなたの経営力を確実に高めてくれます。
一人で悩まず、同じように数字と向き合っている仲間の事例を参考にしながら、一歩ずつ前に進んでいきましょう!
経営数字の見方は分かったけど、「うちの院の数字、これで本当に大丈夫?」って思いますよね🤔
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