鍼灸院の経営【ブレイクタイム】ちょっとコーヒーとかどう?
毎日、施術に予約管理にお客様対応。そのうえ経営の判断まで重なると、気づかぬうちに全身で頑張りすぎてしまいますね。
静かに呼吸しているつもりでも、胸の奥が少し固くなっていたり、背中が張っていたり、頭のスイッチがずっとオンのままだったり。そんな状態が続くと、集中しているつもりでも、実際には余裕がなくなってしまうものです。
施術家だからこそ、お客様の前では穏やかでいたい。良いコンディションを保ちたい。そのお気持ち、とてもよくわかります。でも、その想いが強いほど、自然とご自身へのプレッシャーも高まり、ふとした瞬間に息が浅くなるものです。まるで、見えない糸でずっと背筋を引っ張られているような感覚。
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そんな時こそ、ほんの数分、手を止めてみてください。
深く考え込む必要はありません。ただコーヒーを淹れて、湯気が静かに立ちのぼるのをぼんやり眺めるだけで十分です。あの香りが鼻をくすぐる瞬間、張っていた心が少しずつほどけていきます。全力で走っていた意識が一歩ゆるむことで、自然と呼吸も深まり、身体の内側からあたたまるように落ち着いていくのです。
不思議なものですが、人は緊張しているときほど、自分が緊張していることに気づきません。力が入りすぎているときほど「もっと頑張らなきゃ」と自分に言い聞かせてしまう。けれど実際には、ぎゅっと握りしめた集中は長く続きませんし、質も徐々に下がってしまいます。
逆に、少しゆるめるだけで、頭の回転が戻り、景色がひらけ、やるべきことが自然と流れ込んでくる瞬間があります。思考が軽くなると、施術のひらめきも増えますし、お客様との会話にもほどよい余裕が生まれます。経営上の判断も、焦りや勢いではなく、落ち着いた視点で見られるようになります。
経営という長い道のりは、全力疾走よりも、自分のペースを保つことのほうがずっと大切です。頑張りすぎず、ゆるみすぎず、ちょうど心地よく力が入るところ。そこにいられる時間を増やすためにも、ほんの短いブレイクは決して無駄ではありません。
どうか今、温かいコーヒーを両手で包み込むように持って、ひと呼吸ついてみてください。その数分だけでも、心と身体が少しずつ整い、また自然な集中が戻ってきます。
そんな柔らかな時間を大切にしながら、今日もどうか軽やかにお過ごしください。

